
Advertise on podcast: BOOK 沼 RADIO
This podcast has
78 episodes
Language
JapanesePublisher
BOOK 沼 RADIOExplicit
No
Date created
2023/02/12
Latest episode
2026/09/26
Average duration
36 min.
Release period
21 days
Description
「BOOK 沼 RADIO」は、オカ・コン・カフカの3人が、毎回、1冊の書籍を取り上げ、そこから生まれた問いに対して、具体と抽象を行き来しながら、答えを出そうとする。そんな対話番組です。3人で思考の沼を楽しんでいきます。 Notionページ→ https://tricky-wallaby-04e.notion.site/BOOK-RADIO-1ec73bca327f4adca851a40ab543134a?pvs=4 毎月第二、第四日曜日に更新予定。
Unlock BOOK 沼 RADIO podcast Email contact info,
Listeners & Audience details
Email contact information
Direct podcast contact details

Listeners
Audience numbers & engagement insights

Audience details
Podcast Insights

Podcast episodes
Check latest episodes from BOOK 沼 RADIO podcast
#78 『贈与を巡る旅』(近内悠太著)
2026/09/26
今回は、カフカの選書。近内悠太さんの著書『贈与を巡る旅 つながりと身体の倫理学』を取り上げます。
前作『世界は贈与でできている』で知られる著者が、全国各地を旅しながら「贈与」の現場や人間の営みを確かめ直す本書。
効率や成果、問題解決が「純度100%の良いもの」とみなされがちな現代において、その外側にある曖昧で豊かな人間のあり方を描いています。
問題解決の外側にある『身体性・儀式・祈り』をキーワードに、議論は以下の3つのトピックを中心に展開しました。
・生産性を超えた「儀式」と「祈り」の力:サッカーの試合前に行われるペナント交換や子どもとの入場など、一見不合理で勝ち負けには直接関係ない「儀式」や「祈り」こそが、人と人とを繋ぎ、場に深い意味や一体感をもたらしているという視点。
・理由を超えて受け継がれる伝統と「非合理」の味わい:茶道の所作や棚田の景観のように、合理的な説明や費用対効果だけでは測れない「無意味に見えて大切なもの」こそが、時代を超えて「意味があると信じる心」によって受け継がれていく構造。
・後から気づく「贈与のリレー」と時間軸のズレ:親からの愛情やスポーツでの応援のように、受け取った瞬間には自覚できず、後になって「すでに受け取っていた」と気づく感覚。直接返せないからこそ、次の誰かへと手渡していくバトンについての考察。
この回では、普段の仕事で「問題解決」を追求する日々の中で「それだけで良いのか」と自問するカフカの実感 と、茶道や落語などの体験を通じて「すべてを論理で解明できないからこそ人生は味わい深い」と語るオカの視点を交えて議論します。
特に、社会課題の解決を急ぐあまり「自分を拡張しすぎる傲慢さ」から一歩引き、目の前の一人や自然との関係性に立ち返る重要性について深く語り合います。
#77 『転売ヤー 闇の経済学』(奥窪優木著)
2026/09/12
今回は、オカの選書。『転売ヤー 闇の経済学』(新潮新書)を取り上げます。
世間から激しい批判や撲滅運動が起こっている「転売ヤー」の存在。しかし本書は、単に「悪質な集団」として叩くのではなく、普通の大学生や中国人インフルエンサー、会社員などへの取材を通じて、彼らが転売に手を出した背景や社会構造をフラットに描き出しています。
「転売の構造と仕事観」をキーワードに、議論は以下の3つのトピックを中心に展開しました。
当事者たちの事情と曖昧になる倫理観:コロナ禍で収入を絶たれた大学生がPS5の購入代行から転売を始めるプロセスや、顧客から「間に合ってよかった」と感謝される体験によって罪悪感が曖昧になっていく心理構造。立場や国境によって変わる「善悪」の評価:日本国内ではモラル違反とされる行為も、海外ファンにとっては「買えない商品を届けてくれる感謝の対象」になったり、百貨店の外商ノルマ問題など、市場の仕組みや立場によって評価が逆転する複雑さ。「システムをハックする稼ぎ方」への違和感:サカナクションによる転売防止システム構築などの「売り手の誠意」を例に、目先の数字や抜け穴を狙う稼ぎ方と、信頼やクリエイティビティに基づく仕事観との決定的な違い。知的好奇心から読み進めつつも、プロセスや関係性を軽視する稼ぎ方に虚しさを感じるオカの視点と、サカナクションのライブ対策を引き合いに「ファンとの関係性」や「売り手の姿勢」を掘り下げるカフカの反応を交えて議論します。
特に、単なるバッシングに終わらせず、なぜこの市場がなくならないのかという経済構造のメカニズムや人間の心理について深く語り合います。
最終的に、「目先の効率や数字に振り回されるのではなく、いかにして信頼や愛着の持てる持続的な仕事や関係性を築いていくか」という、自身の仕事観や生き方に立ち返る問いを深めます。
#76 『目標という幻想』(ケネス・スタンリー,ジョエル・リーマン著)
2026/08/22
今回は、ゲストのいたるさんの選書です。
ケネス・スタンリーさん、ジョエル・リーマンさんの著書『目標という幻想――未知なる成果をもたらすオープンエンドなアプローチ』(BNN)を取り上げます。著者は、OpenAIのリサーチチームのリーダーを務めたAI研究者。
本書は、私たちが当たり前のように設定する「目標」が、実は個人の視野を狭め、本当に画期的な発見やイノベーションを阻害しているという驚くべき逆説を、AIの実験データなどから解き明かしています。
「未来への執着を手放す『足がかり』の探索」をキーワードに、議論は以下の3つのトピックを中心に展開しました。
「目標設定は楽」という脳のトラップ:目的地を定めてそこから逆算して動くことは非常に楽であり、脳も「頑張っている感」を覚えて気持ちよくなります。しかし、その心地よさと引き換えに、別の豊かな可能性やイノベーションの機会を自ら潰してしまっているという弊害について考えます。
目標を決めないことで画像が進化する「ピックブリーダー」の実験:あらかじめ「人の顔を描く」などのゴールを決めずに、ただ直感的に「少し違う、面白い画像」を何世代も選び続けた結果、最終的にきわめて複雑な絵が自然発生した驚きのプロセス。目標設定がむしろ創造性を阻害することを示す、AI研究の最前線です。
目標に執着しない第3の道「足がかり(ステップ・ストーン)」:目標に到達できるかどうか(未来への執着)で自分を測るのではなく、過去の自分と比較して「一歩でも前に進んでいるか」を評価するアプローチ。目標が機能するシンプルな環境と、そうではない複雑な現実世界を切り分ける重要性を紐解きます。
この回では、元アスリートとして逆算思考が得意でありながら、「目標を立てるとそればかりに全神経を注いで暴走(1m先しか見えなくなる)してしまう」と自身の空白への恐怖を振り返るカフカの葛藤と、出産後に「目標達成ができるか・できないか」の2択に囚われ、ビジネスの物差しで自分に呪いをかけていたと気づかされるオカの実感を交えて議論します。
特に、新人教育などで「目標が必要なシーン」と、キャリアや人生のような「目標が不要な複雑なシーン」を混同して全体に適用してしまう現代人の単純化思考について、3人で深く語り合います。
カフカが最近経験した転職も、まさに目標からの逆算ではなく、一歩一歩の「足がかり」が偶然重なって線になったというエピソードも。
最終的に、私たちは「不確実な世の中で、未来の目標に縛られるのをやめ、いかにして今ある『足がかり』を信じて一歩を踏み出すか」という、人生の歩み方を捉え直す問いに立ち返ります。
#75 『なごみの道』(茂木健一郎著)
2026/08/08
今回は、カフカの選書。 茂木健一郎さんの著書『なごみの道』(早川書房)を取り上げます。
本書は、脳科学者である著者が、日本人が日常的に持っている「なごみ(和み)」という独自の精神性や哲学を、海外に向けて英語で書き下ろした随筆です。
「白黒つけないまろやかさ」をキーワードに、議論は以下の3つのトピックを中心に展開しました。
・食と文化に宿る「混ざり合い」の精神:餃子と白米を同時に楽しむ「口内調味」や、神と仏が同じ場所で共存する「神仏習合」を例に、異なるものを排除せず「一緒にしてオッケー」とする日本独特の心地よい受容性について。
・落語『芝浜』にみる曖昧さの美学:夢か現実かの白黒をあえてはっきりさせず、複雑な人間の感情をそのまま包み込む『芝浜』の物語から、お互いの関係性を維持し続けるための「なごみ」の知恵を紐解きます。
・ビジネスの現場で「なごみ」は通用するのか:常に意思決定や論理的決断(A案かB案か)を迫られる仕事の場面において、対立を回避し、共存できる「第3の道(C案)」を一緒になって模索するアプローチとしての可能性。
この回では、転職したばかりの緊張感の中で「衝突を和らげる役割(なごませる役)を担いたい」と語るカフカと、『芝浜』のストーリーを鮮やかに解説するオカ、そして「白黒はっきりさせる」文化である外資系キャリアの背景を持つスペシャルゲストのいたるさんの三者三様の視点を交えて議論します。
特に、マイナスをゼロに戻す「癒やし」とは異なり、相手や人間そのものを深く理解しようとする「なごみ」の難しさと尊さについて深く語り合います。
#74 『82年生まれ、キム・ジヨン』(チョ・ナムジュ著)
2026/06/27
今回は、コンの選書。 チョ・ナムジュさんの著書『82年生まれ、キム・ジヨン』(斎藤真理子 訳、筑摩書房)を取り上げます。
韓国で130万部を超え、日本でも社会現象となった本作は、ある日突然、別人が憑依したような言動を始めた33歳の女性、キム・ジヨンの半生を淡々と描いています。
その記録は、一人の女性の物語を超え、現代社会に根深く残る女性の生きづらさを浮き彫りにしています。
「日常に潜むマイクロアグレッションと無意識の連鎖」をキーワードに、議論は以下の3つのトピックを中心に展開しました。
・「あるある」の中に隠された絶望:大きな事件が起きるわけではないが、兄弟で傘を分ける際や食事の優先順位など、日常の些細な場面に積み重なる「女だから」という理不尽。当事者ですら「当たり前」として流してきた痛みが、言葉によって暴かれていく衝撃について。
・淡々としたカルテ調が呼ぶ「没入体験」:物語は精神科医のカルテという形式で非常に冷徹に綴られますが、それが逆に読み手の感情を激しく揺さぶり、「心の中で号泣した」「血が吹き出しそうな感覚」といった強烈な読後感を生む理由を考察します。
・世代を超えて受け継がれる「呪縛」:祖母が孫の中で弟を一番可愛がる姿など、差別が家族や文化の中でナチュラルに継承されていく構造。韓国と日本の類似点や、徴兵制などの独自の背景も含めた社会の歪みを深掘りします。
この回では、自身の経験と重ね合わせ「しんどいと言えずに流してきたことが言葉になっている」と語るオカの激しい共感と、未読の状態から「男性としてどう響くのか」を慎重に探るカフカの視点、そして臨床心理学を学ぶ立場から「個人の性格ではなく文化的な形成」として本作を捉えるコンの分析を交えて議論します。
特に、読書会における男女の反応のズレ(ミステリー的なギミックとして消費してしまう危うさ)や、性別による「期待値の壁」をいかに超えるかという点について深く語り合います。
最終的に、私たちは「誰かを加害者に仕立ててヘイトをぶつけ合うのではなく、自分の中にあるマジョリティ性にも気づきながら、いかにお互いの『内側の声』を理解しようとするか」という、共生のための誠実なスタンスに立ち返ります。
#73 『感情労働の未来』(恩蔵絢子著)
2026/06/13
今回は、オカの選書。
恩蔵絢子さんの著書『感情労働の未来: 脳はなぜ他者の“見えない心”を推しはかるのか?』(河出書房新社)を取り上げます。
1983年に提唱された「感情労働」という概念は、CAや看護師のように「相手に合わせて感情をコントロールする仕事」を指すものでした。しかし本書は、現代のSNSやあらゆる人間関係において、私たちが無意識に感情をすり減らしている現状を脳科学の視点から解き明かしています。
「感情の抑制と解放のバランス」をキーワードに、議論は以下の3つのトピックを中心に展開しました。
・全方位に広がる感情労働:かつては職場における特定の職種に限定されていた「感情の負荷」が、今や友人関係、SNS、家族など、私たちの生活の全域にまで拡張されているという指摘。
・「頭と心の乖離」という葛藤:キャリアを重ね「ちゃんとしなきゃ」と頭で理解しつつも、出産や育児などのままならない経験を経て、模範的な振る舞いに限界を感じているオカの現在地。
・AIには代替できない「感情の深さ」:AIが得意とするのは、あくまで表質化された「言葉のレイヤー」の広さであり、人間が持つ「言葉にならない深い感覚」こそが人間同士の作用の本質であるという視点。
この回では、対人支援職の現場で「客観的であれ」と訓練されながらも、支援者自身の感情を扱うことの重要性を学び始めたコンの視点と、集団への適応と個の感覚の狭間で揺れるカフカの反応を交えて議論します。
#72 『静かな時間の使い方』(安斎勇樹著)
2026/05/23
今回はカフカの選書。
安斎勇樹さんの著書『静かな時間の使い方』を取り上げます。 現代社会は、SNSのフォロワー数や会社のKPIといった「市場のスコア」、世間体などの「社会の規範」といった、著者が「ソーシャルノイズ」と呼ぶ情報に溢れています。
本書は、こうしたノイズから物理的に距離を置き、静かな時間の中で「リフレクション(内省)」を行うことで、自分自身の内なる声と言語化を取り戻す重要性を説いています。「分析的」と「物語的」という2つのリフレクション。
成果をロジックで振り返るだけでなく、自分の熱意や直感を「物語」として意味づけすることで、初めて自分の納得感につながるという視点です。
さらに、「信念」に至るためのステップアップとして、「感情」、「技術」、「興味」という3つの階層を丁寧にリフレクションする。そうすることで、自分の才能が発動する条件である「信念」が形を帯びてくるプロセスが紹介されています。
この回では、元アスリートとして「才能の有無」というアンフェアな世界にいた経験から、自身の信念を「フェア(対等)」であることだと再定義するカフカの自己分析と、復職後に「効率」だけを求めて働く中で「没入」という感覚を失い、バイタリティを削削されているオカの実感を交えて議論します。
特に、余裕がなくなった時に「相手のせい」にしてしまう衝動を、いかにしてリフレクションという「理性」で飼いならすかという切実な問いについて深く語り合います。
最終的に、私たちは「どれだけ時間やお金を確保しても、自分の内側の声を言語化しない限り満たされない」という、デジタル社会における幸福の核心に立ち返ります。
#71 『嘔吐』(小川哲著)
2026/05/09
今回は、オカの選書。 小川哲さんの短編『嘔吐』(文芸誌「GOAT」掲載)を取り上げます。
本作は、ある中年男性が、ファンである女性作家のサイン会を「おじさんであること」を理由に追い出された、というブログを投稿することから始まります。一見、不当な差別に抗議する紳士的な告発に見えるこの文章が、SNSでの炎上や二次情報の流布を経て、読み手の「真実」を激しく揺さぶっていく物語です。
「認知の歪みと雰囲気の支配」「ロジック」と「感情」の対立。仕事のプロジェクトなどで、本来の目的(ロジック)を優先する人が、盛り上がっている場(感情)において「冷たい人」と見なされてしまうような、現代社会における正論の通じにくさ。
本人同士が納得していても、それを見た「第三者」への影響を考慮しなければならないSNS社会特有の監視構造と、そこから生まれる息苦しさについて考察します。
この回では、自身の仕事でのプロジェクト事例(目的と盛り上がりの乖離)を引き合いに出すオカの実感と、メタ的な視点で「客観視できる自分でいたい」と願いつつも、反射で動いてしまう人間の身体性を分析するカフカの視点を交えて議論します。
特に、「私たちは言葉の端々に宿る人間性をどこまで正しく受信できているのか」という、コミュニケーションの本質的な難しさを深掘りします。
最終的に、私たちは「情報の海の中で、いかにして自分自身の価値観を保ち、他者の痛みを想像し続けることができるのか」という、現代的な誠実さを問う問いに立ち返ります。
#70 『資本主義と、生きていく。』(品川皓亮 著)
2026/03/21
今回は、カフカの選書。
2026年3月に刊行されたばかりの本書は、株式会社COTENで歴史調査を担当する著者が、資本主義というシステムの中で私たちが感じる「しんどさ」の正体を、歴史的背景や哲学的な視点からフラットに描き出しています。
今回ご紹介するのは「資本主義の追っ手」「6つの追っ手」「常に環境に適応し、成長し続けなければ生き残れない」という強迫観念。
この回では、元アスリートとして引退後も競争や成長の呪縛から逃れられず、市場価値への劣等感や焦りを抱えるカフカの葛藤と、妊娠・出産を機に強制的に「競争のトラック」から降りたことで、資本主義のルールに乗れなくなったオカの実感を対比させながら議論します。
特に、安易な「脱資本主義」を唱えるのではなく、システムの中に身を置くプレイヤーとして、いかに自分なりの「距離感(バランス)」を主体的に保つかという点について深く語り合います。
私たちは資本主義というレールの上のプレイヤーとして、自分にとっての適切な成長や速度をいかにして自分自身で決めていけるのだろうか。
#69 『母という呪縛 娘という牢獄』(齊藤 彩著)
2026/03/07
今回は、コンの選書。『母という呪縛 娘という牢獄』を取り上げます。
本書は、2018年に滋賀県で起きた、9年もの浪人生活を強いられた娘が実の母を殺害・遺棄した実在の事件を、記者による取材と被告となった娘の手記から解き明かしたノンフィクションです。
「母娘の共依存と支配」「教育虐待」「心理的な逃げ場のなさ」。傍目には逃げ出せるように見えても、当事者の心の中では「母を殺すか、自分が死ぬか」しか選択肢がないと感じるほど煮詰まった「牢獄」の闇について描かれています。
親による「過度な同一視」。母自身の不遇な生い立ちやコンプレックスを埋めるために、娘を「自分自身」だと思い込み、支配を強めていった歪んだ愛情の形とは。
この回では、親の意向と自分の意志の狭間で葛藤した過去を持つコンの実感を交えて話しています。特に、「愛情の裏返し」という名目で正当化される支配の残酷さや、誰もが一歩間違えれば「異常」とされる世界線に入りうる危うさについて深く語り合います。
最終的に、私たちは「他者を自分とは別の人間としていかに尊重し、理性で支配欲を制御し続けるか」という、家族関係の深淵にある問いに立ち返ります。
#68『本なら売るほど』(児島 青 著)
2026/02/21
今回は、オカの選書。
漫画『本なら売るほど』を取り上げます。
「本をテーマにした漫画」といえば、名著の素晴らしさを語り合ったり、読書の崇高さや楽しさをキラキラと描いたりするものが一般的。しかし本作は、古書店を舞台に「本を手放す人々」や、必ずしも本を読み通せない人々の姿を描き、本と人との関わりが決して綺麗な側面だけではないというリアリティを肯定してくれています。
そこで今回は「読書への罪悪感」をキーワードに、3つのトピックを中心にお話ししました。
まず、本を読まない「本好き」の存在について。内容よりも本の情報や流通が好きだったり、買って満足してしまう「積読派」や、読んでいて寝落ちしてしまう人など、完璧な読書家ではない人々の心情を肯定する視点について。
次に、読書につきまとう「高尚さ」の呪縛について。本は綺麗に扱わねばならない、最後まで読まねばならないというプレッシャーと、そこから解放されて自由に(書き込みをしたり、途中でやめたり)本と付き合うことの豊かさ。
最後に、本のある空間の居心地の良さについて。コンの祖父の書斎の原体験や、カフカが感じる書店の安心感など、読む行為そのものよりも「本に囲まれる」こと自体が持つ、癒やしの効果です。
この回では、「積読」に引け目を感じていたオカが本作に救われたエピソードや、アスリート時代のカフカが「読めない時期」に感じた葛藤、そして図書館や書店に見える「人の生活」を愛するコンの感性を交えて議論します。
特に、「読書はオン(頑張る時)にするものか、オフ(休む時)にするものか」という問いや、本を崇高なものとして扱いすぎない「生活に溶け込んだ読書」のあり方について語り合います。
最終的に、私たちは「知識を得るための読書ではなく、ただその時間を味わうための読書とは何か」という、本との幸福な距離感を問う議論に立ち返ります。
#67 『戦略的暇』(森下彰大著)
2026/02/07
今回は、カフカの選書。
森下彰大さんの著書『戦略的暇 人生を変える新しい休み方』を取り上げます。
スマホの登場以来、私たちは常に何かに接続し、隙間時間を埋めることに躍起になっている。
しかし本書は、デジタルデバイスへの「依存」から「共存」へとシフトし、意識的に「暇」を作り出すことこそが、脳のパフォーマンスを高め、人生を豊かにすると説いています。
今回は「良質な暇」をキーワードに、3つのトピックを中心に展開しました。
第一に、「良質な暇」と「悪質な暇」の違い。単なるうさ晴らしやSNSによるドーパミン消費(悪質)ではなく、軽い運動や瞑想、創作活動など、脳のデフォルト・モード・ネットワークを整える活動(良質)の重要性について。
第二に、現代を覆う「ナウイズム(今至上主義)」の弊害。SNSのタイムラインや即時的な成果に追われ、過去に学び未来を構想する「長い時間軸」での思考が失われている現状への警鐘。
第三に、反射から内省への転換。情報は「反射」的に消費させるように設計されています。そこから距離を置き、五感や身体感覚(内受容感覚)に耳を澄ませる時間の必要性を話しています。
最終的に、私たちは「空白の時間を恐れず、いかにして自分自身との対話を取り戻すか」という、デジタル社会におけるウェルビーイングの問いに立ち返ります。
#66『思春期センサー 子どもの感度、大人の感度』(岩宮恵子著)
2026/01/27
今回は、conの選書。
岩宮恵子さんの著書『思春期センサー 子どもの感度・大人の感度』(岩波書店)を取り上げます。
大人にとって、かつての自分の記憶を頼りに語ってしまいがちな「思春期」。しかし本書は、時代や環境の変化に伴い、現代の思春期の子どもたちが感じている世界は、大人の想像とは大きく異なることを示唆しています。
「思春期センサー」という独特な感性をキーワードに、現代の思春期を取り巻く環境の変化として、主に3つのトピックが挙がりました。
・SNSの普及により「逃げ場がない」状況が生まれていること。
・「いつメン(いつものメンバー)」という独特な人間関係の在り方。
・自分の感情や状況を説明するための「言葉」をまだ持たない子どもたちと、自身の経験則で「分かった気になってしまう」大人との間にある決定的なズレ。
今回は、これから思春期の子どもに向き合うことになるconの実感と、自身の高校時代を振り返りながら「センサー」の働きを議論します。
「悪いことだと分かっていないのではなく、断るための言葉を持っていないだけ」という視点や、大人が自身の過去の経験をそのまま当てはめることの危うさについて深く語り合います。
最終的に、私たちは「大人になる過程で弱まっていく『センサー』の存在を認め、いかにして『分かった気にならず』に他者の痛みを想像するか」という、世代を超えた対話の問いに立ち返ります。
#65 『人生にコンセプトを』(澤田智洋著)
2026/01/10
今回は、オカの選書。 澤田智洋さんの著書『人生にコンセプトを』(ちくまプリマー新書)を取り上げます。
一般的に「コンセプト」といえば、ビジネスにおいて競合と差別化し、市場でポジションを獲得するための「戦略」を指す言葉として使われます。
しかし本書は、そうした「勝つための戦略」ではなく、社会から「浮いてしまっている」状態を肯定し、その違和感に名前を与えることで自分を支えるための「コンセプト」の重要性を説いています。
著者の澤田さんは、自身の「運動音痴」という弱さを逆手に取り、誰もが楽しめる「ゆるスポーツ」を生み出した経験などを背景に、コンセプトを持つことの意義を語ります。
本書によると、夢は「目的地」であり、コンセプトは武士道や茶道のような「道(スタンス)」。
子育てなどを経て、ポジティブな生き方が難しいと感じているオカの個人的な葛藤と、モヤモヤから始める本書のアプローチを重ね合わせながら議論を展開します。
特に、社会的に評価される「A面(表題曲)」のような自分だけでなく、悩みや弱さを含んだ「B面(カップリング曲)」のような自分こそが、その人のアイデンティティや深みを作るという「人生のB面」論について語り合います。
最終的に、私たちは「解決できない悩みや弱さを否定せず、いかにして人生の味わい深さに変えていくか」という、成熟した生き方の問いに立ち返ります。
#64 『物欲なき世界』(菅付雅信著)
2025/12/20
今回は、カフカの選書。
2015年に初版が刊行された『物欲なき世界』を取り上げます。 かつての日本では、良い家、良い車、ブランド品といった「物」を持つことが豊かさの象徴でした。
しかし本書は、物を持つことが幸せの条件ではない社会の構造を描き出し、若者を中心にもはや物を所有することが幸せの条件ではない社会が到来しつつあることを予言しています。
社会構造の変化の背景として、著者の菅付さんは主に3つの理由を挙げています。
第一に、情報が多すぎることによりブランド品のような分かりやすいステータスの価値が相対的に下がったこと。第二に、SNSやゲームなど、お金をほとんど使わずに満足できる別の快楽が増えたこと。そして第三に、物よりも物語、体験、関係性(例:推し活やオンラインコミュニティ)といった、別のものに人々が価値を見い出すようになったこと。
これは、現代社会が「定常型社会」(脱成長に近い)にあり、成長に代わる価値や目的を見つける必要性を示唆しています。
この回では、資本主義の中で働きながらも「それでいいのか」という問いを持つカフカの個人的な葛藤と、脱資本主義の理想像として描かれたポートランドが現実には困難な状況にあるという考察を対比させながら、「物欲なき世界」の実現が資本主義との共存という点でいかに難しいかという問題を深く議論します。
最終的に、私たちは「時間とお金とリソースを何に投資すれば幸せになれるのか」という、極めて抽象的で普遍的な問いに立ち返ります。
Podcast reviews
Read BOOK 沼 RADIO podcast reviews
Podcast sponsorship advertising
Start advertising on BOOK 沼 RADIO relevant audience podcasts
You may also like to advertise on these Podcasts

4.89120311
The Why Files: Operation Podcast
The Why Files: Operation Podcast

51088171
Middle Children
Jessie Jolles and Chris Burns

4.8265062000
Morning Wire
The Daily Wire

4.518778373
American Scandal
Audible

4.689361214
Get Sleepy: Sleep meditation and stories
Slumber Studios

4.79026375
Life is Short with Justin Long
Audible

4.714119349
Bad Friends
Bobby Lee & Andrew Santino

4.7128571
10 to Life
Annie Elise

4.76755463
Criminology
Emash Digital & Mike Ferguson, Mike Morford

4.87509977
The Dr. John Delony Show
Ramsey Network