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44 episodes
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JapanesePublisher
アストライド-Astride-Explicit
No
Date created
2025/12/25
Latest episode
2026/10/21
Average duration
22 min.
Release period
7 days
Description
タイポグラフィを探求し続けるデザイナー・的場仁利が、デザインの世界で積み上げられてきた「判断の原理」を経営者の言葉に翻訳し、社長の「第六感」を確かな判断軸に変えていくビジネス番組。AIがあらゆる選択肢を出力する時代に、「これは自社に合っているか」を見定める力——それが「デザイン審美眼」。毎週木曜配信。 ▼番組への感想、質問は以下までお寄せください。 [email protected] ▼メインMC: 的場仁利(Mat N. Studio代表) タイポグラフィーの論客として、多数のデザイン書に携わる。高校でデザインを学び、大学で技術経営を専攻。営業職として年間1億円超の案件を担当した経験も持つ。現在は本・冊子・パッケージのデザイン、タイポグラフィ執筆を手がける傍ら、浮世絵・春画をモチーフにしたアートプロジェクト「艶絵グレース」のクリエイティブディレクターを務める。中部デザイン協会75年誌のブックデザイン・編集に携わるなど、デザインと経営の両面に精通。公益社団法人日本グラフィックデザイン協会会員、アドビ コミュニティエキスパート。 ▼MC: 纐纈智英 ▼制作 アストライド-Astride- https://www.ast-ride.com
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#40 自社に合うデザイナーの「ポートフォリオ(作品集)」の正しい見方 ── デザイナーとの付き合い方①
2026/10/21
今日のテーマは「ポートフォリオの見方」です。金山での公開収録の番外編3回を終え、番組は第4部「デザイナーという他者との付き合い方」に入りました。デザイナーを選ぶとき、ポートフォリオ(作品集)の見栄えや、載っている有名企業の名前に目が向きがちです。的場仁利さんは、作品の背景にあるコンセプトと、それがどこまで達成できたかを見てほしいと話します。番組の後半では、会って確かめたいことと、纐纈智英が考えた「できなかったこと」を聞く質問を取り上げました。
▼番組への感想、MCへのメッセージは以下までお寄せください。
[email protected]
Xでは「#デザイン審美眼」としてポストしてください。
▼このエピソードで話していること
・冒頭では、金山での公開収録3回を振り返った。的場さんは、番組とビジネスや街づくりとの接点を表現できたと話す。第4部で的場さんが考えたいのは、デザイナーという外部の才能に、仕事を頼むだけの相手から、自社の味方や仲間、ファンになってもらうためのコミュニケーション。その1回目として、デザイナーを選ぶときに見るポートフォリオを取り上げる
・有名企業やタレントが載った事例を見ると、発注する側はすごいと思ってしまうと的場さんは話す。ただ、ロゴをつければ架空の作品も作れ、自主制作の作品に企業のロゴを載せている場合もある。纐纈は、撮影だけ、ロゴの一部だけといった関わり方の違いがあり、上流から下流のどこを担当したかが大事だと話した。的場さんは、担当範囲やチーム編成が書かれていなければ質問したほうがよいと応じ、一部の担当でも、その部分がとても特徴的なことがあると付け加えた
・好きなタレントが出ているから、という見方では、自社や商品のイメージに合うかどうかは分からない。合わないまま選ぶと、プロジェクトの実務ですれ違いが起きる。的場さんは、どんな課題に、どんなやり方と考えで取り組んでアウトプットに至ったかを聞いてほしいと話す。時間がないときは、コンセプトとその達成度を見るのが、的場さんのすすめる見方。纐纈は、過去の事例から、自社のこれからの仕事にどう応えてくれるかを探ることが肝だと受け止めた
・デザイナーは普段一人で仕事をし、プロ同士は専門用語で話が通じるため、自分の仕事を説明する場面に慣れていないことが多い。「こういう感じなんだけど、これってどうなの」と気さくに聞いてよいと的場さんは言う。的場さんが手がけた中部デザイン協会の75周年記念誌は、原稿がほぼできた段階で依頼を受けた。協会の歴史を年表にまとめる企画だったが、それでは10ページほどで終わるため、10年ごとに区切ったまとめを冒頭に入れることを的場さんが提案した。こうした経緯はポートフォリオには書けないので、デザイナーと会って話を聞いてほしいという
・纐纈は、ポートフォリオの作品について「もっとこうしたかったが、できなかったこと」を聞いてみることを提案した。デザイナーが思い描いた理想を聞けば、まだ世に出ていない知恵を自社の企画に生かせる。デザイナーを選んでいる段階なら、予算を含めて盛り込む余地も残っている。的場さんは、問題解決の組み立て方と、できなかった理想を引き出すことで、発注側と受注側が並走するパートナーになれるとまとめた。次回は、指示どおりに作ってくれる人と、提案してくれる人のどちらを選ぶかを取り上げる
▼こんな方におすすめ
・デザイン会社やフリーランスのデザイナーを、これから選ぼうとしている
・ポートフォリオを見ても、どこで判断すればよいか分からない
・社史や周年誌など、ページ数の多い冊子の制作を考えている
・外注先のデザイナーと、早い段階から一緒に企画を考えたい
・デザイナーとの打ち合わせで、何を聞けばよいか迷っている
▼MC
的場 仁利(Mat N. Studio 代表)
https://japan-designers.jp/profile/1453/
タイポグラフィーの論客として、多数のデザイン書に携わる。高校でデザインを学び、大学で技術経営を専攻。営業職として年間1億円超の案件を担当した経験も持つ。現在は本・冊子・パッケージのデザイン、タイポグラフィ執筆を手がける傍ら、浮世絵・春画をモチーフにしたアートプロジェクト「艶絵グレース」のクリエイティブディレクターを務める。中部デザイン協会75年誌のブックデザイン・編集に携わるなど、デザインと経営の両面に精通。公益社団法人日本グラフィックデザイン協会会員、アドビ コミュニティエキスパート。
▼サブMC
纐纈智英(アストライド-Astride- 代表)
https://www.ast-ride.com
「左脳と右脳のハイブリッド」を武器に、人の心の深層に迫るインタビュアー。行政職員として12年間、予算編成や徴収業務に従事した論理性と、音楽コンテストでグランプリを受賞した芸術的感性を併せ持つ。Adobeコミュニティエキスパートとして活動。これまでに200社以上の経営者インタビューを重ね、本人すら気づいていない「言葉にならない想い」を引き出し、ひとつの物語として残してきた。
▼番組概要
タイポグラフィを探求し続けるデザイナー・Mat N. Studio代表の的場仁利が、デザインの世界で積み上げられてきた「判断の原理」を経営者の言葉に翻訳し、社長の「第六感」を確かな判断軸に変えていくビジネス番組。AIがあらゆる選択肢を出力する時代に、「これは自社に合っているか」を見定める力——それが「デザイン審美眼」。毎週木曜配信。
▼制作:アストライド-Astride-
▼カバーデザイン:的場仁利(Mat N.Studio)
番外編#03 金山を芸術と文化の拠点へ ── 妙香園・田中良知さんと考える街の文脈とデザイン
2026/10/14
名古屋・金山のTOUTEN BOOKSTOREで行った公開収録、全3回の最終回です。ゲストは前回に続き、妙香園の4代目で、金山駅前まちそだて会の会長を務める田中良知さん。名古屋市は金山を、名駅・栄に続く第三の拠点として、文化と芸術を軸に再整備しようとしています。市の計画と、金山で商売を続けてきた田中さんの実感を、的場仁利さんと纐纈智英が突き合わせました。
▼番組への感想、MCへのメッセージは以下までお寄せください。
[email protected]
Xでは「#デザイン審美眼」としてポストしてください。
▼このエピソードで話していること
・1989年、世界デザイン博覧会の年に、それまで分かれていたJR・名鉄・地下鉄の駅がまとまり、金山総合駅ができた。東海道線の金山駅もこのとき生まれ、改札から改札まで直線で100メートルほどの場所に、中央線、東海道線、名鉄、地下鉄の名城線・名港線、バスが集まる。田中さんによると毎日約47万人が行き来するものの、乗り換えに便利なぶん、金山は目的地になりにくい。その弱みを再開発でどう変えるかが議論されている
・金山は音の街でもある。市民会館が建つ前の金山体育館では大相撲の名古屋場所が開かれ、沢上まで跳ね太鼓の音が聞こえたと、田中さんは祖父から聞いた。いまは市民会館の大ホール・中ホール、音楽プラザ、アスナル金山の常設ステージがあり、駅前では毎日のように路上の演奏がある。田中さんは、音楽を大事にする街にしていきたいと話す
・名古屋市の当初の計画では、市民会館とアスナル金山を同時に閉じて建て替える予定で、北口の景色が8年ほど仮囲いに覆われることになっていた。目的地になる2つの施設が同時になくなれば周りの飲食店は持たないと、田中さんたちは行政と議論を重ねた。アスナル金山の営業は2035年度末まで延び、田中さんによると、名古屋市は市民会館の建て替えを先に進める手順に改めた。延びた期間のうちに、アスナルの商業と憩いの機能をどこへ移すか、南口の整備を含めて社会実験をしながら話し合っている
・田中さんは、目的地になる個人店が集まれば、金山の課題は解けると考える。TOUTEN BOOKSTOREはその代表で、クリエイティブ・リンク・ナゴヤは、金山で始めたプロジェクト「MINED&MIND」で尖った個人店を紹介している。金山に47年住む田中さんにも、このイベントで初めて入って常連になった店ができた。市民会館には、演目のない日も人が入れる施設にしてほしいと田中さんは要望している。田中さんによると、市民会館の北と南の道路を廃道にして、市の土地をひとつながりにする計画もある
・金山にはかつて、バラックのような居酒屋や屋台、馬券売り場があり、下町の喧騒がいまも残る。高級ブランドの店やデパートがなく、学生や勤め帰りの人が一杯飲める店が多いのも金山らしさだと3人は話す。田中さんは、金山の再開発について「平均点取りに来ないでほしい」と話し、ナショナルチェーンだけが並ぶ街にはしたくないと語る。セントレアから乗り換えなしで来られる金山は外国からの玄関口にもなりうるとして、まちそだて会は「駅から街へ出よう」と呼びかけている
▼こんな方におすすめ
・名古屋・金山で働いている、または金山の再開発に関心がある
・駅前や商店街のまちづくりに関わっている
・行政の再開発計画に、地域の声をどう届けるか考えている
・個人店の多い街を、どう紹介すれば人が訪れるか考えている
・妙香園や田中良知さんの取り組みに関心がある
▼MC
的場 仁利(Mat N. Studio 代表)
https://japan-designers.jp/profile/1453/
タイポグラフィーの論客として、多数のデザイン書に携わる。高校でデザインを学び、大学で技術経営を専攻。営業職として年間1億円超の案件を担当した経験も持つ。現在は本・冊子・パッケージのデザイン、タイポグラフィ執筆を手がける傍ら、浮世絵・春画をモチーフにしたアートプロジェクト「艶絵グレース」のクリエイティブディレクターを務める。中部デザイン協会75年誌のブックデザイン・編集に携わるなど、デザインと経営の両面に精通。公益社団法人日本グラフィックデザイン協会会員、アドビ コミュニティエキスパート。
▼サブMC
纐纈智英(アストライド-Astride- 代表)
https://www.ast-ride.com
「左脳と右脳のハイブリッド」を武器に、人の心の深層に迫るインタビュアー。行政職員として12年間、予算編成や徴収業務に従事した論理性と、音楽コンテストでグランプリを受賞した芸術的感性を併せ持つ。Adobeコミュニティエキスパートとして活動。これまでに200社以上の経営者インタビューを重ね、本人すら気づいていない「言葉にならない想い」を引き出し、ひとつの物語として残してきた。
▼ゲスト
田中良知(株式会社妙香園 代表取締役)
1998年、家業である日本茶専門店「株式会社妙香園」に入社。2020年、創業105年目を迎える年に代表取締役に就任。伝統とは挑戦の連続を持って創るものと考え、暖簾にあぐらをかくことなく新たな取り組みをし続ける。また、名古屋青年会議所での活動をきっかけに、まちづくり活動にも積極的に参画し、2014年、あつた宮宿会チャーターメンバーで副会長(現在は相談役)。2021年、「金山駅前まちそだて会」が発足し、初代会長を務める。毎日、数十万人が乗降する金山駅のポテンシャルを活かし、金山駅前地域を名古屋の玄関口とし、様々な魅力を発信することで「交通拠点」から「交流拠点」へと進化させる活動をしている。
▼番組概要
タイポグラフィを探求し続けるデザイナー・Mat N. Studio代表の的場仁利が、デザインの世界で積み上げられてきた「判断の原理」を経営者の言葉に翻訳し、社長の「第六感」を確かな判断軸に変えていくビジネス番組。AIがあらゆる選択肢を出力する時代に、「これは自社に合っているか」を見定める力——それが「デザイン審美眼」。毎週木曜配信。
▼制作:アストライド-Astride-
▼カバーデザイン:的場仁利(Mat N.Studio)
番外編#02 伝統・文脈・継承 ── 老舗・妙香園が体現するブランドの審美眼
2026/10/07
名古屋・金山のTOUTEN BOOKSTOREで行った公開収録、全3回の2回目です。ゲストは、1916年に名古屋の熱田で創業した日本茶専門店・妙香園の4代目、田中良知さん。2020年、コロナの第一波のさなかに社長に就いた田中さんは、「守り8割・攻め2割」だった考え方を「攻め8割」へ切り替えました。的場仁利さんと纐纈智英は、110年続く妙香園が何を守り、何を変えてきたのかを、ブランドの審美眼という視点で田中さんに尋ねます。
▼番組への感想、MCへのメッセージは以下までお寄せください。
[email protected]
Xでは「#デザイン審美眼」としてポストしてください。
▼このエピソードで話していること
・田中さんが社長に就いたのは2020年3月末。翌月には名古屋にも緊急事態宣言が出て、新茶の時期と重なった。不運を嘆く田中さんに、父親は電話で、業績が落ちても責任は田中さんにないと言い、「こんないい時ないぞ」と伝えた。高校を出てすぐ妙香園の店頭に立った田中さんは、お客様の多くが60代以上で、家庭で急須を使う習慣が崩れ始めていることに危機感を持っていた
・田中さんによると、名古屋は日本で最も抹茶を消費する地域で、妙香園でもお客様の2割ほどが抹茶を買う。愛知県は和菓子屋の数も和菓子の消費額も全国一で、リビングで抹茶を点てて飲む文化が残る。江戸時代から続く茶屋が多い名古屋で、後発の妙香園は名物としてほうじ茶を選んだ。いまも栄と名古屋駅の地下街の店でガス直火の焙煎を続けている。現行の消防法では新たに認められない設備で、香りは東西南北100メートルほどに届く
・麦茶をパックに入れたのも、お茶に脱酸素剤を入れたのも妙香園が最初だったと田中さんは話す。70年ほど前に作ったほうじ茶の赤と金のパッケージは、当時の同業者に「気が狂ったか」と言われた。保守本流の祖父のもとで、何度も却下されながら通った挑戦がいまに残っている。田中さんの考え方を変えたのは、矢場町のとんかつ店の社長の「お茶にミルクを入れて、なぜいけないのか。決めるのはお客さんだ」という言葉だった
・社長就任と同時の2020年4月に、MYOKOEN TEA STOREを開いた。漢字の墨文字では老舗らしさが前に出て入りにくいと考え、若い人が気軽に入れるよう店名をアルファベットにした。続けて、社内でタブーにしていた「看板のほうじ茶より高い商品」として、原材料に約6倍の費用をかけた「名古屋ほうじ茶 鸞」を作り、120回ほど試作を重ねて仕上げた。いまはお客様に20代、30代も加わり、社員からは「昔なら却下された案が通るようになった」と言われている
・熱田の老舗4社(あつた蓬莱軒、きよめ餅総本家、亀屋芳広、妙香園)が組んだ「あつた宮餅」は、串カツ店での酒の席で決まった。あつた蓬莱軒の鈴木さんの「特徴がなければすぐ埋もれる。ここに来ないと買えない味にしろ」という助言をもとに味を決め、テレビで30回ほど取り上げられた。妙香園が創業以来大切にしてきた言葉は「茗茶潤心」(良いお茶は人の心を潤す)。お茶を中心に残しながら、田中さんは米や味噌、醤油、酒まで扱う「和の総合商店」と、健康になれる商品を目指している
▼こんな方におすすめ
・家業を継ぎ、守ることと変えることの配分に迷っている
・老舗の看板や商品を、若い世代に届く形で見せ直したい
・地域の同業者やライバル店と組んで、新しい商品を作りたい
・名古屋のお茶の文化や、妙香園のほうじ茶に関心がある
・社員から上がってくる案を、どう受け止めるか考えている
▼MC
的場 仁利(Mat N. Studio 代表)
https://japan-designers.jp/profile/1453/
タイポグラフィーの論客として、多数のデザイン書に携わる。高校でデザインを学び、大学で技術経営を専攻。営業職として年間1億円超の案件を担当した経験も持つ。現在は本・冊子・パッケージのデザイン、タイポグラフィ執筆を手がける傍ら、浮世絵・春画をモチーフにしたアートプロジェクト「艶絵グレース」のクリエイティブディレクターを務める。中部デザイン協会75年誌のブックデザイン・編集に携わるなど、デザインと経営の両面に精通。公益社団法人日本グラフィックデザイン協会会員、アドビ コミュニティエキスパート。
▼サブMC
纐纈智英(アストライド-Astride- 代表)
https://www.ast-ride.com
「左脳と右脳のハイブリッド」を武器に、人の心の深層に迫るインタビュアー。行政職員として12年間、予算編成や徴収業務に従事した論理性と、音楽コンテストでグランプリを受賞した芸術的感性を併せ持つ。Adobeコミュニティエキスパートとして活動。これまでに200社以上の経営者インタビューを重ね、本人すら気づいていない「言葉にならない想い」を引き出し、ひとつの物語として残してきた。
▼ゲスト
田中良知(株式会社妙香園 代表取締役)
1998年、家業である日本茶専門店「株式会社妙香園」に入社。2020年、創業105年目を迎える年に代表取締役に就任。伝統とは挑戦の連続を持って創るものと考え、暖簾にあぐらをかくことなく新たな取り組みをし続ける。また、名古屋青年会議所での活動をきっかけに、まちづくり活動にも積極的に参画し、2014年、あつた宮宿会チャーターメンバーで副会長(現在は相談役)。2021年、「金山駅前まちそだて会」が発足し、初代会長を務める。毎日、数十万人が乗降する金山駅のポテンシャルを活かし、金山駅前地域を名古屋の玄関口とし、様々な魅力を発信することで「交通拠点」から「交流拠点」へと進化させる活動をしている。
▼番組概要
タイポグラフィを探求し続けるデザイナー・Mat N. Studio代表の的場仁利が、デザインの世界で積み上げられてきた「判断の原理」を経営者の言葉に翻訳し、社長の「第六感」を確かな判断軸に変えていくビジネス番組。AIがあらゆる選択肢を出力する時代に、「これは自社に合っているか」を見定める力——それが「デザイン審美眼」。毎週木曜配信。
▼制作:アストライド-Astride-
▼カバーデザイン:的場仁利(Mat N.Studio)
番外編#01 企業と都市の美学 ── 妙香園・田中良知さんと探るまちそだての審美眼
2026/09/30
デザイン審美眼、初めての公開収録です。2026年9月2日、名古屋・金山のTOUTEN BOOKSTORE 2階で、来場者の方々を前に収録しました。ゲストは、日本茶専門店・株式会社妙香園の代表取締役で、金山駅前まちそだて会の会長を務める田中良知さん。全3回の1回目では、そこに住む人、通う人、通り過ぎる人が主役になって街を育てる「まちそだて」を、田中さんの歩みとともに聞きました。
▼番組への感想、MCへのメッセージは以下までお寄せください。
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▼このエピソードで話していること
・田中さんは金山地区の沢上で生まれ育ち、会社から収録会場までは歩いて263歩。まちづくりに関わり始めたのは、栄の店がある南大津通商店街で、20代後半に最年少の役員に入ったとき。その後、青年会議所で11年間まちづくりに携わった。2013年の熱田神宮創祀1900年が伊勢神宮・出雲大社の遷宮と重なり、全国ニュースに熱田が出なかったときの虚無感から、地元の企業・大学・NPOと「あつた宮宿会」を立ち上げた
・「まちそだて」という会の名前は、立ち上げに関わった東京の先生の考え方から採った。先生の整理では、まちづくりは大企業や行政が建物を建てて街を変えていくこと。住む人、通う人、通り過ぎる人が中心になる金山駅前まちそだて会は、人とソフトの部分で街を育てると決めた
・会は3年計画で始めた。1年目に組織を作り、2年目に小さくても全員で達成感を味わい、3年目に財政を含めた地盤を固める。2年目の「金山エンタメ音楽祭」では、初めてステージに立った高校生の親御さんが、涙ながらに田中さんへお礼を伝えに来た。いまは学生や若手の挑戦を支える活動と、金山の情報や見どころを発信する活動を2本の柱にしている。アイデアソンからは学園祭や移動式DJブースの企画も生まれた
・金山駅周辺は、ANAクラウンプラザホテルグランコート名古屋が入るビル、名古屋都市センター、アスナル金山、市民会館まで、多くが名古屋市の土地。毎日47万人が通るターミナル駅で、行政がこれだけの土地を持つ場所はほかにないと田中さんは言う。南口は熱田区、北口は中区と行政区が分かれ、商店街の組織も別々だったが、いまは南北が一緒にお祭りを主催するほど行き来が増えた
・明治に名古屋市へ編入される際、熱田町議会は編入案を全会一致で否決した。編入が決まった後も、臨時議会ですべての町名に「熱田」を冠し、名前を残した。会として大切にしたいのは、このエリアを知る、好きになる、誇りに思う、の3段階。市民会館の建て替えやアスナル金山の再整備に向けて、思いを口に出す人を増やしたいと田中さんは語る。「バッターボックスに入って、バットを振ってほしい」
▼こんな方におすすめ
・自社の商いと地域の活動を、どう両立させるか考えている経営者
・「まちそだて」という言葉に込められた考え方を知りたい
・金山や熱田の歴史と、これからの再整備の動きに関心がある
・商店街や地域の団体で、立場の違う人をまとめる役割を担っている
・公開収録の雰囲気を、音声で味わってみたい
▼MC
的場 仁利(Mat N. Studio 代表)
https://japan-designers.jp/profile/1453/
タイポグラフィーの論客として、多数のデザイン書に携わる。高校でデザインを学び、大学で技術経営を専攻。営業職として年間1億円超の案件を担当した経験も持つ。現在は本・冊子・パッケージのデザイン、タイポグラフィ執筆を手がける傍ら、浮世絵・春画をモチーフにしたアートプロジェクト「艶絵グレース」のクリエイティブディレクターを務める。中部デザイン協会75年誌のブックデザイン・編集に携わるなど、デザインと経営の両面に精通。公益社団法人日本グラフィックデザイン協会会員、アドビ コミュニティエキスパート。
▼サブMC
纐纈智英(アストライド-Astride- 代表)
https://www.ast-ride.com
「左脳と右脳のハイブリッド」を武器に、人の心の深層に迫るインタビュアー。行政職員として12年間、予算編成や徴収業務に従事した論理性と、音楽コンテストでグランプリを受賞した芸術的感性を併せ持つ。Adobeコミュニティエキスパートとして活動。これまでに200社以上の経営者インタビューを重ね、本人すら気づいていない「言葉にならない想い」を引き出し、ひとつの物語として残してきた。
▼ゲスト
田中良知(株式会社妙香園 代表取締役)
1998年、家業である日本茶専門店「株式会社妙香園」に入社。2020年、創業105年目を迎える年に代表取締役に就任。伝統とは挑戦の連続を持って創るものと考え、暖簾にあぐらをかくことなく新たな取り組みをし続ける。また、名古屋青年会議所での活動をきっかけに、まちづくり活動にも積極的に参画し、2014年、あつた宮宿会チャーターメンバーで副会長(現在は相談役)。2021年、「金山駅前まちそだて会」が発足し、初代会長を務める。毎日、数十万人が乗降する金山駅のポテンシャルを活かし、金山駅前地域を名古屋の玄関口とし、様々な魅力を発信することで「交通拠点」から「交流拠点」へと進化させる活動をしている。
▼番組概要
タイポグラフィを探求し続けるデザイナー・Mat N. Studio代表の的場仁利が、デザインの世界で積み上げられてきた「判断の原理」を経営者の言葉に翻訳し、社長の「第六感」を確かな判断軸に変えていくビジネス番組。AIがあらゆる選択肢を出力する時代に、「これは自社に合っているか」を見定める力——それが「デザイン審美眼」。毎週木曜配信。
▼制作:アストライド-Astride-
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#39 安い見積もりは、何を削っているのか ── 価格が語る本気度
2026/09/23
今日のテーマは「価格は嘘をつけない」です。第3部「契約と価格の審美眼」の締めくくり。「できるだけ安く、それでいて最高のクオリティを」という言葉が溢れる中で、的場仁利さんは、提示される価格にはそれ相応の理由があると言います。価格とは、その仕事に投入される知識と経験、考える時間、責任の重さが反映されたもの。安さの理由と高さの理由を、一件ごとに仕様が違うデザインという仕事に即して掘り下げます。
▼番組への感想、MCへのメッセージは以下までお寄せください。
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▼このエピソードで話していること
・適切な対価を払うことは、プロの経験と時間、そして本気度をリスペクトして買い取るという意思表示。極端に安い対価では作業に使える時間が限られ、表面を整えるだけの仕事になる。さらに、安く受け続けたデザイナー側の経営が行き詰まり、受け先そのものがなくなることも実際によくある
・すれ違いの根は、デザインがオートクチュール的な仕事であること。飲食店にはメニューがあり、製造業は大量に捌く前提で価格を決めるが、クリエイティブは毎回案件が違う。業種特化でテンプレート化して価格を抑える会社もあるが、似たり寄ったりのものになる。「ライバル会社とそっくりだから嬉しい」「これ通りに作って」は、御社に入れ込める要素がなくて足枷になることが多い
・「相場」という言葉が対価の話を難しくしている。ラーメンが1,000円で収まるのは相当な努力の結果で、その圧縮を一件一件違う仕事に求めるのは筋が違う。一方で企業規模で料金が変わる指数もある。町内会向けとコカ・コーラ向けのチラシでは波及効果が違う。広告代理店の価格構造も、いい意味でも悪い意味でも見えてきた
・「最初は信用を得るために安く受けて発展した」と語る経営者は多い。それは成長が前提の社会で、安く受けた相手が大きくなれば次は大きな仕事が来るという暗黙の呼吸があったから。縮んでいく社会では、安く受けるとそれが基準になり、それ以上になることがない。フリーランスがまず口座を作るために安く受けざるを得ない現実も含めて、価格が下がり続ける構造を言葉にする
・対価とクオリティの相関関係。良い仕事には、それに見合う健全なフローが要る。高いものは高く、安いものはそれなり。樹木希林さんの富士フイルムのCM「美しい方はより美しく、そうでない方はそれなりに」が、そのまま当てはまる。次回からは第4部「デザイナーという他者との付き合い方」へ
▼こんな方におすすめ
・見積書を並べて、安いほうが何を削っているのか見抜けずにいる経営者
・「最初は安く」で始めた取引の単価が、その後ずっと上がらない
・相場という言葉で、外注先と噛み合わなくなった経験がある
・広告代理店やデザイン会社の価格の内訳に、疑問を持っている
・デザイナーやフリーランスに、適正な対価を払いたいと考えている
▼MC
的場 仁利(Mat N. Studio 代表)
https://japan-designers.jp/profile/1453/
タイポグラフィーの論客として、多数のデザイン書に携わる。高校でデザインを学び、大学で技術経営を専攻。営業職として年間1億円超の案件を担当した経験も持つ。現在は本・冊子・パッケージのデザイン、タイポグラフィ執筆を手がける傍ら、浮世絵・春画をモチーフにしたアートプロジェクト「艶絵グレース」のクリエイティブディレクターを務める。中部デザイン協会75年誌のブックデザイン・編集に携わるなど、デザインと経営の両面に精通。公益社団法人日本グラフィックデザイン協会会員、アドビ コミュニティエキスパート。
▼サブMC
纐纈智英(アストライド-Astride- 代表)
https://www.ast-ride.com
「左脳と右脳のハイブリッド」を武器に、人の心の深層に迫るインタビュアー。行政職員として12年間、予算編成や徴収業務に従事した論理性と、音楽コンテストでグランプリを受賞した芸術的感性を併せ持つ。Adobeコミュニティエキスパートとして活動。これまでに200社以上の経営者インタビューを重ね、本人すら気づいていない「言葉にならない想い」を引き出し、ひとつの物語として残してきた。
▼番組概要
タイポグラフィを探求し続けるデザイナー・Mat N. Studio代表の的場仁利が、デザインの世界で積み上げられてきた「判断の原理」を経営者の言葉に翻訳し、社長の「第六感」を確かな判断軸に変えていくビジネス番組。AIがあらゆる選択肢を出力する時代に、「これは自社に合っているか」を見定める力——それが「デザイン審美眼」。毎週木曜配信。
▼制作:アストライド-Astride-
▼カバーデザイン:的場仁利(Mat N.Studio)
#38 契約書に書けない信頼を、どう残すか ── 修正指示を言語化する習慣
2026/09/16
今日のテーマは「契約書に書けない信頼関係を、どう積み上げるか」です。日本のビジネスでは契約書を結ばないことも多く、結んでも日々のやり取りは口頭になりがちです。的場仁利さんは、関係が良いときはそれで回るが、曖昧さそのものが関係を悪くしていくと言います。防衛のためではなく、お互いが安心して仕事をするために、やり取りを書き残す。その所作の話です。
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▼このエピソードで話していること
・要件定義や修正の範囲、回数、権利の所在は契約書に書く。しかし日々のやり取りは口頭で流れていく。関係が良くトラブルもないときはそれでいいが、事故が起きたときや関係が悪くなったときに曖昧さが表面化する。むしろ曖昧なままにしておくこと自体が、関係を悪くしていく
・書き残す目的は、トラブルを防ぐ防衛策ではない。お互いの責任の所在を明確にし、何を期待され何を期待するかをはっきりさせて、安心してやり取りできるようにすること。的場仁利さんはそれを習慣にしてほしいと言う
・対人スキルの高い担当者がいると、口頭でもいい感じに回る。ところがその人が抜けた途端、同じことをやっているはずなのに全然できなくなる。曖昧にしてきたツケが、あとから回ってくる
・言葉そのものも曖昧になる。「大丈夫です」は断りにも承諾にも取れるし、営業電話を「結構です」と断ったら契約前提で進まれる、という笑い話が実務でも起きている。「あざます」「オナシャス」が分からず検索した、という話も。自分のルールを相手に押し付けず、メール・電話・Zoomを併用するのがいい
・媒体によってコストが違う。グラフィックデザインには校正紙と校正記号という確立された作法があり、「文章をトル」「改行する」がマークで伝わる。一方、映像や音声は「何分何秒のこのトランジションが早い」まで落とし込む必要があるのに、依頼側はそこまで解像度が高くない。チームで動くときは意図を翻訳して渡す必要があり、そこがディレクションの腕前になる
▼こんな方におすすめ
・制作物の修正指示が電話や口頭で来ることに、やりにくさを感じている
・担当者が代わった途端に仕事の質が変わってしまう経験がある
・外注先とのやり取りを、どこまで書面にすべきか決めかねている
・映像や音声など、言葉にしにくいものの発注に悩んでいる
・チームで制作を回していて、意図の伝わらなさに困っている
▼MC
的場 仁利(Mat N. Studio 代表)
https://japan-designers.jp/profile/1453/
タイポグラフィーの論客として、多数のデザイン書に携わる。高校でデザインを学び、大学で技術経営を専攻。営業職として年間1億円超の案件を担当した経験も持つ。現在は本・冊子・パッケージのデザイン、タイポグラフィ執筆を手がける傍ら、浮世絵・春画をモチーフにしたアートプロジェクト「艶絵グレース」のクリエイティブディレクターを務める。中部デザイン協会75年誌のブックデザイン・編集に携わるなど、デザインと経営の両面に精通。公益社団法人日本グラフィックデザイン協会会員、アドビ コミュニティエキスパート。
▼サブMC
纐纈智英(アストライド-Astride- 代表)
https://www.ast-ride.com
「左脳と右脳のハイブリッド」を武器に、人の心の深層に迫るインタビュアー。行政職員として12年間、予算編成や徴収業務に従事した論理性と、音楽コンテストでグランプリを受賞した芸術的感性を併せ持つ。Adobeコミュニティエキスパートとして活動。これまでに200社以上の経営者インタビューを重ね、本人すら気づいていない「言葉にならない想い」を引き出し、ひとつの物語として残してきた。
▼番組概要
タイポグラフィを探求し続けるデザイナー・Mat N. Studio代表の的場仁利が、デザインの世界で積み上げられてきた「判断の原理」を経営者の言葉に翻訳し、社長の「第六感」を確かな判断軸に変えていくビジネス番組。AIがあらゆる選択肢を出力する時代に、「これは自社に合っているか」を見定める力——それが「デザイン審美眼」。毎週木曜配信。
▼制作:アストライド-Astride-
▼カバーデザイン:的場仁利(Mat N.Studio)
#37 「作り放題」なのに、何も積み上がらない ── デザインのサブスクと資産の話
2026/09/09
今日のテーマは「デザインのサブスク契約が、会社の資産にならない理由」です。月額定額でバナーもチラシも作り放題。SNSでは広告をよく見かけますし、金額も安価に見えます。的場仁利さんは、量産したい場面には向くと認めたうえで、それは作業の切り売りであって、企業の思想やブランドを積み上げる営みとは別物だと言います。何を頼み、何は頼まないのか。その線を引く回です。
▼番組への感想、MCへのメッセージは以下までお寄せください。
[email protected]
Xでは「#デザイン審美眼」としてポストしてください。
▼このエピソードで話していること
・デザインのサブスク(定額制)が増えている。デザイナーである的場仁利さんのところにまで広告が届くほど。調べてみると契約形態は、月10時間・30時間までといった時間チャージ型、依頼回数は無制限だが1案件ずつ完了させて次に進むキュー型、専任に近い形など、コミットする領域や責任の重さによって分かれている
・デザイン審美眼が問い続けている本質は、社長の理念に帰結する。量産することがメインになると、それは作業の切り売りというイメージになり、どのプランを選んでもそこに行き着く。企業の思想やブランドの価値を積み上げるための設計というデザインの役割とは、結びつかない
・一番危ないのは、会社の根幹にあたるロゴや、会社のありようをしっかり見せなければならない制作物を、低額のサブスクに任せてしまうこと。ロゴひとつ作るにも、会社の歴史、業界、地域の中での位置、強みとしている商品・製品の領域、さらに他社がどうかまで調べたうえで理念を落とし込む。造形の前と後にある仕事こそ、デザイナーとして主張したいところだと的場さんは言う
・逆のミスマッチもある。しっかりしたデザイナーに「Instagram広告用のバナーを明日まで」と頼めば、その人は1週間考える。良いものにはなるが、A案B案、場合によってはC案を毎週回して広告効果を見たいというニーズには合わない。デザイナーごとに制作の方法論が確立されていて、簡単なバナーを生業にしてきた人は時間を与えられても深く掘り下げた経験がない。それぞれの仕事の領域がある
・順番がある。まず理念を表現するデザインがあり、その上で短期の運用物をどう作るかを考える。逆にすると表面だけになる。作り放題という設計は、発注する側の依頼への抵抗を薄くし、考えずに投げる状態を生みやすい。誰が何をどこまでの責任で担うのかが消えると、失敗しても成功しても手応えが残らない。安ければ安いなりであり、同じ一枚の画像にもレイヤーの違いがある。何を発注しようとしているのかを一度踏みとどまって確認し、しかるべきところに出すのがいい
▼こんな方におすすめ
・デザインのサブスク契約を検討している、あるいはすでに契約している経営者・広報担当
・毎月のバナーやチラシの発注にかかる手間を、なんとか減らしたいと考えている
・ロゴやコーポレートサイトを、どこに頼むべきか迷っている
・制作会社によって見積もりの金額が大きく違う理由が、判断できずにいる
・社内にデザインの判断基準がなく、依頼のたびに迷いが生じている
▼MC
的場 仁利(Mat N. Studio 代表)
https://japan-designers.jp/profile/1453/
タイポグラフィーの論客として、多数のデザイン書に携わる。高校でデザインを学び、大学で技術経営を専攻。営業職として年間1億円超の案件を担当した経験も持つ。現在は本・冊子・パッケージのデザイン、タイポグラフィ執筆を手がける傍ら、浮世絵・春画をモチーフにしたアートプロジェクト「艶絵グレース」のクリエイティブディレクターを務める。中部デザイン協会75年誌のブックデザイン・編集に携わるなど、デザインと経営の両面に精通。公益社団法人日本グラフィックデザイン協会会員、アドビ コミュニティエキスパート。
▼サブMC
纐纈智英(アストライド-Astride- 代表)
https://www.ast-ride.com
「左脳と右脳のハイブリッド」を武器に、人の心の深層に迫るインタビュアー。行政職員として12年間、予算編成や徴収業務に従事した論理性と、音楽コンテストでグランプリを受賞した芸術的感性を併せ持つ。Adobeコミュニティエキスパートとして活動。これまでに200社以上の経営者インタビューを重ね、本人すら気づいていない「言葉にならない想い」を引き出し、ひとつの物語として残してきた。
▼番組概要
タイポグラフィを探求し続けるデザイナー・Mat N. Studio代表の的場仁利が、デザインの世界で積み上げられてきた「判断の原理」を経営者の言葉に翻訳し、社長の「第六感」を確かな判断軸に変えていくビジネス番組。AIがあらゆる選択肢を出力する時代に、「これは自社に合っているか」を見定める力——それが「デザイン審美眼」。毎週木曜配信。
▼制作:アストライド-Astride-
▼カバーデザイン:的場仁利(Mat N.Studio)
#36 ボツ案は、誰のものか ── 「もったいないから」で手をつけない
2026/09/02
今日のテーマは「コンペで不採用になった案の権利」です。せっかく出してもらったのだから、気に入った部分だけ採用案に足そう。別のデザイナーにこの要素を組み込んでもらおう——悪気なく、なんとなく行われてしまうことがあります。ですが的場仁利さんは、ボツ案の権利は当然デザイナー側に残っていると言います。しかも著作者人格権は、そもそも譲渡できません。募集要項の一文が、いいつくり手を遠ざけていることがあります。
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▼このエピソードで話していること
・冒頭は8月5日に東京・大崎で開かれたAdobe Community Expertのサマーミートアップ2026の報告。日頃からAdobe製品の啓蒙やサポートコミュニティでの支援をしている人たちが年に2回、全国から集まる会で、北海道からも京都からも参加者が来ていた。的場仁利さんは登壇し、纐纈智英は第一人者たちの凄みを前に、自分にできる部分をしっかりやろうと考えたという
・不採用になった提案に対して、もったいないので気に入った部分だけ採用案にプラスして使おう、別のデザイナーにこの要素を組み込んで使ってもらおう——そういうことが悪気なく行われる。だが形になったものもならないものも、アイデアやクリエイティブの権利は生み出した側に帰属するのが本来の形で、ボツ案の権利は当然デザイナーの側に残っている。軽い気持ちで流用すると、知らず知らずのうちに応募してくれた方の権利を軽視することになる
・的場仁利さんが所属する公益社団法人日本グラフィックデザイン協会(JAGDA)の権利保全委員会は、「コンペティションのガイドライン」という冊子を作っている。要点は2つに尽きる。金額——採用になった場合の報酬が正当なものであるか。そして権利。応募作はすべて当社の権利になります、著作者人格権も買い取ります、といった条件になっている場合が結構あるが、人格権はそもそも譲渡できないものなので根本的におかしい。主催する側も応募する側も「そういうものなのかな」と思ってしまうと問題になる
・混同されているものが2つある。ひとつは、業者を選定するためのコンペなのか、クリエイティブを採用するコンペなのか。業者選定なら入札に近いが、入札のイメージのままクリエイティブを募っているところが多い。もうひとつは、社内の従業員からアイデアを集める場合との違いで、これはインハウスなので混ぜて使ってよい。大事なのは要件を明確に書き出して示すこと。応募する側にも伝わり、広く募ってより良い形にしていける
・その企業にとっては常識でも、世の中の常識は別にある。広告系の仕事をしているデザイナーの集まりでは、あそこのコンペはやばい、という話で持ちきりになる。悪意なく進めた施策が、お酒のつまみにされている状態は避けたほうがいい。目に見えない価値を尊重することが巡り巡って自社の信頼につながり、デザイナーに限らず協力会社と長く良い仕事を作っていける企業になっていく
▼こんな方におすすめ
・デザインやアイデアのコンペを主催している、企業の担当者・自治体やイベントの事務局
・募集要項に「応募作の権利は当社に帰属」と書いてよいのか迷ったことがある
・不採用になった提案を、もったいないから活かせないかと考えたことがある
・コンペに応募するかどうかを、条件を読んで判断しているデザイナー・制作者
・社内公募と外部コンペを、同じ感覚で運用してしまっている
▼MC
的場 仁利(Mat N. Studio 代表)
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タイポグラフィーの論客として、多数のデザイン書に携わる。高校でデザインを学び、大学で技術経営を専攻。営業職として年間1億円超の案件を担当した経験も持つ。現在は本・冊子・パッケージのデザイン、タイポグラフィ執筆を手がける傍ら、浮世絵・春画をモチーフにしたアートプロジェクト「艶絵グレース」のクリエイティブディレクターを務める。中部デザイン協会75年誌のブックデザイン・編集に携わるなど、デザインと経営の両面に精通。公益社団法人日本グラフィックデザイン協会会員、アドビ コミュニティエキスパート。
▼サブMC
纐纈智英(アストライド-Astride- 代表)
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「左脳と右脳のハイブリッド」を武器に、人の心の深層に迫るインタビュアー。行政職員として12年間、予算編成や徴収業務に従事した論理性と、音楽コンテストでグランプリを受賞した芸術的感性を併せ持つ。Adobeコミュニティエキスパートとして活動。これまでに200社以上の経営者インタビューを重ね、本人すら気づいていない「言葉にならない想い」を引き出し、ひとつの物語として残してきた。
▼番組概要
タイポグラフィを探求し続けるデザイナー・Mat N. Studio代表の的場仁利が、デザインの世界で積み上げられてきた「判断の原理」を経営者の言葉に翻訳し、社長の「第六感」を確かな判断軸に変えていくビジネス番組。AIがあらゆる選択肢を出力する時代に、「これは自社に合っているか」を見定める力——それが「デザイン審美眼」。毎週木曜配信。
▼制作:アストライド-Astride-
▼カバーデザイン:的場仁利(Mat N.Studio)
#35 「まずは仲間から」と言われたら ── 成果報酬型契約に潜む影
2026/08/26
今日のテーマは「成果報酬型のデザイン契約」です。初期費用はいただきません、売上の何%をください——初期投資を抑えたい経営者にとって、この条件は魅力的に映ります。デザイナー側にも、当たれば大きいという話に見える。ですが的場仁利さんは、ここには影があると言います。売上はデザイン以外の変数で決まる部分が大きく、その責任を片側だけに負わせる契約になっているからです。そして、その影は「まずは仲間として」という言葉でやってくることがあります。
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▼このエピソードで話していること
・冒頭は的場仁利さんからのご報告。6月2日付でWebフォントジャパン株式会社の取締役に就任した。きっかけはこのポッドキャストで、社長が毎回聞いてくださっていたことからご縁が発展した。売り込みのメールやSNSの告知はなかなか読まれないが、番組を作りましたとお伝えすることは受け取られ方が違う。冷たくなっていた関係に少しずつ熱が戻り、それが形になった一例
・成果報酬型は、営業でいうフルコミッションに近い。初期費用をゼロにして、売上が立った分のパーセンテージを受け取る。ただし売上という結果には、営業力、市場環境、価格が高いか安いか、そしてチームの本気度といったデザイン以外の変数が山ほど絡み合っている。それを無視して結んでしまうと、発注側は丸投げになりやすく、双方の本気度が上がらない契約になる
・だから普通に契約したほうがいい。大事なのは責任の範囲が明確になっていること。デザインの価値はプロセスと機能に対するものなので、デザイン料は固定費として支払われるべきで、成果報酬をやるならプラスアルファのインセンティブとして取り決める。デザインは商品ではなくサービスであり、お客様ごとにカスタマイズするもので、同じテンプレを売るわけではない。成果報酬にすると共同作業の責任がデザイナー側だけに寄り、要件定義の甘さや意思決定のブレが置き去りになる
・成果報酬を前提に来る発注側は、失敗をイメージしているようにも見える。いつでも辞められる契約だからで、ふわっと始めたものはふわっと終わる。それを繰り返せば、信用がないという事実を自らばらまくことになる。デザインは継続のレイヤーではなく立ち上げのレイヤーで、最初の負荷が一番大きい。広告費は出したがお客様が捕まらなかったので辞めます、パーセンテージはゼロですお疲れ様でした——そういう契約でもある
・纐纈智英のもとにも、LinkedInの1on1からこの手の話が数ヶ月で数回きた。コミュニティを作りたいので取材をしてほしい、ただ形になるかはこれからなので、まずは仲間としてやってくれないか。中学からの付き合いなら分かるが、初めて会った相手からの話としては乱暴すぎる。仲間という表現を使った時点で、成果ではなく忠誠心へのコミットを求めていることになる。対策は料金表を示すこと。本来これだけの工数がかかり費用はこれだけです、と伝えると相手の目の色が変わるし、判断のよりどころにもなる
▼こんな方におすすめ
・売上の何%という条件でデザインやクリエイティブを依頼しようとしている経営者
・成果報酬でやりませんかと持ちかけられて、受けるか迷っているデザイナー・制作者
・実績を積みたいので無償でも数を重ねたい、と考えている若いつくり手
・SNSやLinkedIn経由の「まずは仲間から」という誘いに、違和感を覚えたことがある
・デザインの見積もりを、どこまで固定費として説明すべきか整理したい
▼MC
的場 仁利(Mat N. Studio 代表)
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タイポグラフィーの論客として、多数のデザイン書に携わる。高校でデザインを学び、大学で技術経営を専攻。営業職として年間1億円超の案件を担当した経験も持つ。現在は本・冊子・パッケージのデザイン、タイポグラフィ執筆を手がける傍ら、浮世絵・春画をモチーフにしたアートプロジェクト「艶絵グレース」のクリエイティブディレクターを務める。中部デザイン協会75年誌のブックデザイン・編集に携わるなど、デザインと経営の両面に精通。公益社団法人日本グラフィックデザイン協会会員、アドビ コミュニティエキスパート。
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#34 「修正3回まで」が、プロジェクトを壊す ── 回数ではなく目的で区切る
2026/08/19
今日のテーマは「修正3回まで」です。契約書や見積書でよく見かけるこの一文が、実はプロジェクトを失敗に導く罠になる——的場仁利さんはそう指摘します。回数で区切られるとデザイナーは身構え、発注側は「使わないともったいない」と回数の消化に走る。どちらも質から遠ざかっていきます。では何で区切るのか。目的です。目的にどこまで近づいたかで判断すれば、回数という物差しは要らなくなります。
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▼このエピソードで話していること
・回数で区切る契約の弊害は双方に出る。デザイナー側はこれ以上直しが入ってほしくないと身構え、無限地獄を避けようとする。発注側は10回まで直せるなら10回直そうとサービスをフルに使いにいく。それを前提に来られると、一発目で正解を滲み出そうという気持ちのほうが失われてしまう
・区切るなら回数ではなく目的。目的に対して現在のアウトプットがどこまで近づいているか。達していなければ回数に関係なく直すべきだし、達しているなら1回でよい。目的は「この商品が目玉だから一番大きく見せる」「金額が訴求点だから目立たせる」「ターゲットに合わせた表現になっている」のように、要件を箇条書きで明文化しておく
・無限修正になるのは、チェックする人が複数いてそれぞれ言うことが違い、それをまとめる人がいないから。まとめる人がいれば修正が多くなることはあっても無限にはならない。企業側にまとめ役を置いてもらう。社内調整は本当に大変な仕事なので、そこを引き受けてもらう方をきちんと作ることが条件になる
・細かい修正の多くは、見る環境の違いから生まれている。紙は原寸で見るがPDFは拡大・縮小して見るため、誤ったディレクションが返ってくる。近くで見るなら機械的に揃えるのが正しいが、遠目では人は余白まで含めて認識するので、CやSのような文字は揃えないほうが揃って見える。PCとスマホでは色も変わる。デザイン書のセオリー部分をコピーして事前に渡しておくと防げる
・直すほどデザインが崩れて建て直せない「修正迷子」は、今後増えていく。何案も出す訓練をせずテンプレートから作る仕事が増えたため。一方でA案からB案への作り直しは修正ではなく別案件として扱い、改めて費用をもらう。その話が来たときにまず驚いてみせるところから交渉は始まる
▼こんな方におすすめ
・デザイン制作の契約書や見積書に、修正回数を書いている/書かれている
・修正のやりとりが終わらず、プロジェクトが停滞した経験がある
・社内の意見がまとまらないまま、デザイナーに指示を出してしまっている
・デザイナーへの依頼の精度を上げたい経営者・発注担当者
・デザイナーとして、修正対応と追加費用の線引きに悩んでいる
▼MC
的場 仁利(Mat N. Studio 代表)
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#33 その契約書で、いいデザイナーは黙って去る ── 知的財産権の扱い方
2026/08/12
今日のテーマは「契約と知的財産権」です。デザインと契約の第3回、的場仁利さんが「一番シビアな話」と前置きして語ります。結論は、すべてを買い取ろうとするのは正解ではない。知的財産に関する法律の本来の意図は、企業の中に囲われた知恵を社会に出してもらうことにあり、デザイナーの権利を守るためでも、企業が独占するためでもありません。そして企業に都合のいい契約書を見た上質なクリエイターは、何も言わずに取引を見送る。それが一番の損失だという話です。
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▼このエピソードで話していること
・知的財産に関する法律の本来の意図は、企業の中に独占されている知恵を社会に出してもらい、国を活性化させること。そのために一定期間の独占的な権利を与えている。「デザイナーの権利を守るため」も「企業が独占するため」もズレた理解で、本当に独占したいなら特許は申請しない方がいい
・権利には財産権と人格権の2つがある。財産権はビジネスのためのもので、複製権や公衆送信権が含まれる。人格権はデザイナーの尊厳を守るもので、公表権・氏名表示権・同一性保持権があり、販売も譲渡も相続もできない
・ところが実際の契約書は「一切の権利は発注者に完全に移転する」「著作者人格権を行使しない」と一律に書かれていることが多い。本来引き剥がせないはずの権利まで引き剥がせるかのような内容になっている契約書が、企業側から出てくるもののほとんどを占める
・買取か利用許諾かの判断基準は、権利を持つことではなく「その成果物で自社がどう展開するか」という目的。ロゴや基幹システムのUIなど、将来自社のコア資産になり他社へのライセンスもありうるものは買取や権利譲渡。キャンペーンや広告、特定の媒体でしか使わないイラスト・写真は利用許諾にとどめる
・買取や権利不行使にはプラス料金がかかり、コストが上がる。さらに権利を持てばトラブルも引き受ける——そのイラストが似ていると争いになったとき、対応するのは権利者である自社。上質なデザイナーは契約書を見て「ここを書き換えてください」と言ってくるか、何も言わずに取引を見送る。後者こそが一番の損失
▼こんな方におすすめ
・デザイナーやクリエイターに外注している経営者・発注担当の方
・自社の業務委託契約書の権利条項を、一度見直したい
・「お金を払ったのだから権利は自社のもの」と考えてきた
・著作権と著作者人格権の違いを整理したいデザイナー・クリエイター
・優秀なクリエイターとの取引がなぜか続かないと感じている
▼MC
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タイポグラフィーの論客として、多数のデザイン書に携わる。高校でデザインを学び、大学で技術経営を専攻。営業職として年間1億円超の案件を担当した経験も持つ。現在は本・冊子・パッケージのデザイン、タイポグラフィ執筆を手がける傍ら、浮世絵・春画をモチーフにしたアートプロジェクト「艶絵グレース」のクリエイティブディレクターを務める。中部デザイン協会75年誌のブックデザイン・編集に携わるなど、デザインと経営の両面に精通。公益社団法人日本グラフィックデザイン協会会員、アドビ コミュニティエキスパート。
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▼番組概要
タイポグラフィを探求し続けるデザイナー・Mat N. Studio代表の的場仁利が、デザインの世界で積み上げられてきた「判断の原理」を経営者の言葉に翻訳し、社長の「第六感」を確かな判断軸に変えていくビジネス番組。AIがあらゆる選択肢を出力する時代に、「これは自社に合っているか」を見定める力——それが「デザイン審美眼」。毎週木曜配信。
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#32 「デザイン費一式」の中身、聞いていいですか? ── 見積書を工程に分解して読む
2026/08/05
今日のテーマは「見積書のブラックボックスを解体する」です。第3部「契約と価格の審美眼」の2回目。デザイン会社や広告代理店、工務店から届く「デザイン費一式 ○○万円」。経営者がいちばん不透明に感じるこの一行を、的場さんは「デザインは目的を達成するために計画された工程だから、工程に分解して書くべきだ」と説きます。宣伝会議のアドメニュー、JAGDAのデザイン料金表という2つの公開基準を手掛かりに、リーフレット1件の内訳と、そこに必ず「企画」が入る理由を読み解きます。
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▼このエピソードで話していること
・「デザイン費一式」は経営者がいちばん不透明に感じる一行。デザインを経営のインフラと考えるなら、内訳を分解して評価したほうがいい。工務店やシステム開発の見積書でも同じことが起きている
・デザインは目的を達成するために計画された工程。リサーチ・コンセプト設計・企画・レイアウト・試作・レギュレーション(マニュアル)が項目として並んでいるかを見渡すことが、見積書の正当性を測る目になる
・料金の公開基準は2つある。宣伝会議の『広告制作料金基準表(アドメニュー)』(1万円ほどの書籍)と、JAGDA(公益社団法人日本グラフィックデザイン協会)のデザイン料金表。後者はWebで無料公開されていて特におすすめ
・発行部数1,000枚のリーフレットの例は、クリエイティブディレクション3万円+デザイン3万円+コピー3万円+ラフ2万円+カンプ2万円+フィニッシュ1万円で計14万円(印刷費・写真・イラストは別)。しかもこの基準は30年変わっていない
・企画(クリエイティブディレクション)はデザインと同額で必ず必要。企画も撮影もコピーもひとりで担う人こそ項目を立てるべき。「なんでも3案」という慣習への疑問や、有効期限1ヶ月を書いておく実務まで
▼こんな方におすすめ
・デザイン会社の見積書が「一式」で、中身が分からず不安な経営者
・デザインの適正価格や相場の根拠を、公開されている基準で確かめたい
・自分の見積書の項目立てと金額設定に迷っているデザイナー・制作者
・ラフ・カンプ・フィニッシュの違いを整理したい
・「3案出す」ことが本当に必要なのかを考え直したい
▼MC
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▼サブMC
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▼番組概要
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#31 契約書は、トラブルを防ぐ「設計図」 ── 第3部・契約と価格の審美眼、開幕
2026/07/29
今日のテーマは「契約書という“設計図”」です。シーズン第3部「契約と価格の審美眼」がスタート。実はタイポグラフィ以上に的場さんが一番語りたかったのが、この契約と価格の話だといいます。口約束やメールも契約にはなりますが、トラブルを未然に防ぐには、期待値と責任の範囲、成果物の権利、キャンセルの扱いまでを言語化してサインすることが大切。発注側と受託側は「対等」だという前提から、著作権・意匠権・人格権といった知的財産の扱いまで、デザイナーと気持ちよく組むための土台を解きほぐします。
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▼このエピソードで話していること
・シーズン第3部「契約と価格の審美眼」がスタート。的場さんが一番やりたかったテーマで、契約書・見積もり・知的財産・修正・成果報酬・A案B案・サブスク/テンプレート・価格までを予告
・契約書はトラブルを防ぐ「設計図」。口約束やメールも契約になるが、期待値と責任の範囲・業務範囲・成果物の権利・キャンセルを事前に言語化してサインすることが大事
・発注側と受託側は「対等」。上下ではなく一つのチーム。曖昧さを排し土台となる契約を結ぶからこそ、その上に本質を追求したクリエイティブが成り立つ
・知的財産の扱いが最重要。著作権・商標権・意匠権・隣接権・人格権があり、「発注したら全部うちのもの」は法律上は誤り。人格権は買い取ることができない
・外部デザイナーには成果物を実績として公表する権利がある。企業が先に出したいならリリース日を決めて取り決める。SNS時代はデザイナーの発信を“活用するメディア”と捉える方が得。次回は見積書の話へ
▼こんな方におすすめ
・デザイナーへの発注で、契約や権利の扱いに不安がある経営者
・「発注したものは全部自社のもの」と思っていた方
・著作権・意匠権・人格権など、知的財産の基本を押さえたい
・デザイナー・クリエイター側で、自分の権利を把握しておきたい方
・トラブルを未然に防ぎ、デザイナーと気持ちよく組みたい方
▼MC
的場 仁利(Mat N. Studio 代表)
https://japan-designers.jp/profile/1453/
タイポグラフィーの論客として、多数のデザイン書に携わる。高校でデザインを学び、大学で技術経営を専攻。営業職として年間1億円超の案件を担当した経験も持つ。現在は本・冊子・パッケージのデザイン、タイポグラフィ執筆を手がける傍ら、浮世絵・春画をモチーフにしたアートプロジェクト「艶絵グレース」のクリエイティブディレクターを務める。中部デザイン協会75年誌のブックデザイン・編集に携わるなど、デザインと経営の両面に精通。公益社団法人日本グラフィックデザイン協会会員、アドビ コミュニティエキスパート。
▼サブMC
纐纈智英(アストライド-Astride- 代表)
https://www.ast-ride.com
「左脳と右脳のハイブリッド」を武器に、人の心の深層に迫るインタビュアー。行政職員として12年間、予算編成や徴収業務に従事した論理性と、音楽コンテストでグランプリを受賞した芸術的感性を併せ持つ。Adobeコミュニティエキスパートとして活動。これまでに200社以上の経営者インタビューを重ね、本人すら気づいていない「言葉にならない想い」を引き出し、ひとつの物語として残してきた。
▼番組概要
タイポグラフィを探求し続けるデザイナー・Mat N. Studio代表の的場仁利が、デザインの世界で積み上げられてきた「判断の原理」を経営者の言葉に翻訳し、社長の「第六感」を確かな判断軸に変えていくビジネス番組。AIがあらゆる選択肢を出力する時代に、「これは自社に合っているか」を見定める力——それが「デザイン審美眼」。毎週木曜配信。
▼制作:アストライド-Astride-
▼カバーデザイン:的場仁利(Mat N.Studio)
#30 なぜか整って見えるデザインの正体 ── 見えない線「グリッド」と理念の話
2026/07/22
今日のテーマは「グリッドとレイアウト」です。なぜか読みやすく、整って見えるデザイン。その裏には「グリッド(格子・方眼)」という見えない補助線があります。20世紀半ばのスイススタイルに源流を持つこの手法と、欧文(ベースライン基準)と日本語(正方形・原稿用紙基準)の組み方の違いを、名著『グリッドシステム』を手がかりに解説。さらに「理念は組織の補助線になる」という視点から、オリエンタルランドの事例で経営への応用を考えます。
▼番組への感想、MCへのメッセージは以下までお寄せください。
[email protected]
Xでは「#デザイン審美眼」としてポストしてください。
▼このエピソードで話していること
・なぜか読みやすく信頼できる、整って見える。その裏には「グリッド(格子・方眼)」という見えない補助線がある
・グリッドのルーツは20世紀半ばのスイススタイル。主観を排し、誰にでも正確に伝える普遍的な秩序として生まれた
・欧文はベースライン基準、日本語は正方形(原稿用紙)基準・ベタ組み。同じグリッドでも組み方の発想がまるで違う
・一つのグリッドから多様なレイアウトが生まれるから「揃って見える」。ミューラー=ブロックマン『グリッドシステム』を紹介
・経営への応用は「理念=組織の補助線」。オリエンタルランドの理念が全スタッフの判断を揃える例で考える
▼こんな方におすすめ
・デザインが「なぜか整って見える」理由を知りたい
・自社の資料やサイトに一貫性を持たせたい
・グリッドやレイアウトの基本を体系的に学びたい
・理念やブランドを組織に浸透させたい経営者
・欧文と日本語でデザインの“整え方”がどう違うのか興味がある
▼MC
的場 仁利(Mat N. Studio 代表)
https://japan-designers.jp/profile/1453/
タイポグラフィーの論客として、多数のデザイン書に携わる。高校でデザインを学び、大学で技術経営を専攻。営業職として年間1億円超の案件を担当した経験も持つ。現在は本・冊子・パッケージのデザイン、タイポグラフィ執筆を手がける傍ら、浮世絵・春画をモチーフにしたアートプロジェクト「艶絵グレース」のクリエイティブディレクターを務める。中部デザイン協会75年誌のブックデザイン・編集に携わるなど、デザインと経営の両面に精通。公益社団法人日本グラフィックデザイン協会会員、アドビ コミュニティエキスパート。
▼サブMC
纐纈智英(アストライド-Astride- 代表)
https://www.ast-ride.com
「左脳と右脳のハイブリッド」を武器に、人の心の深層に迫るインタビュアー。行政職員として12年間、予算編成や徴収業務に従事した論理性と、音楽コンテストでグランプリを受賞した芸術的感性を併せ持つ。Adobeコミュニティエキスパートとして活動。これまでに200社以上の経営者インタビューを重ね、本人すら気づいていない「言葉にならない想い」を引き出し、ひとつの物語として残してきた。
▼番組概要
タイポグラフィを探求し続けるデザイナー・Mat N. Studio代表の的場仁利が、デザインの世界で積み上げられてきた「判断の原理」を経営者の言葉に翻訳し、社長の「第六感」を確かな判断軸に変えていくビジネス番組。AIがあらゆる選択肢を出力する時代に、「これは自社に合っているか」を見定める力——それが「デザイン審美眼」。毎週木曜配信。
▼制作:アストライド-Astride-
▼カバーデザイン:的場仁利(Mat N.Studio)
#29 A判規格はなぜ合理的か ── 規格に収めるか、逸脱するかの経営判断
2026/07/15
今日のテーマは「フォーマットとサイズ」です。名刺やA4といった当たり前の“器”は、いったい誰が決めたのか。19世紀ドイツの物理学者ポルストマンが考案したA判規格は、半分に折っても縦横比が1:√2に保たれる知恵の結晶でした。規格に収めれば効率的だが他社と似通い、あえてはみ出せば差別化できる代わりに「捨てる紙」の分だけコストが増す。名刺や営業資料を題材に、サイズとフォーマットに宿る経営判断を掘り下げます。
▼番組への感想、MCへのメッセージは以下までお寄せください。
[email protected]
Xでは「#デザイン審美眼」としてポストしてください。
▼このエピソードで話していること
・前回の余談──中部デザイン団体協議会の「シャッフルトーク」交流会が大好評だった話
・グラフィックもウェブも「規格サイズ」の中にある──当たり前の“器”は、誰が決めたのか
・A判規格の合理性──19世紀ドイツのポルストマンが提案、半分に折っても縦横比は1:√2という知恵の結晶
・規格に収めるか、あえて逸脱するか──差別化と価格競争、そして「捨てる紙を買う」印刷コスト
・名刺と営業資料に見る実践──厚紙・角丸・裏面レイアウト、正方形や巻物で「売り込み感」を消す
▼こんな方におすすめ
・チラシ・資料・名刺のサイズや紙の選び方に迷う経営者・担当者
・自社の印刷物で他社と差別化したい方
・デザインの「なぜこの形なのか」という背景を知りたい方
・営業資料やパンフレットの見せ方を工夫したい方
・デザインを経営判断として捉え直したい方
▼MC
的場 仁利(Mat N. Studio 代表)
https://japan-designers.jp/profile/1453/
タイポグラフィーの論客として、多数のデザイン書に携わる。高校でデザインを学び、大学で技術経営を専攻。営業職として年間1億円超の案件を担当した経験も持つ。現在は本・冊子・パッケージのデザイン、タイポグラフィ執筆を手がける傍ら、浮世絵・春画をモチーフにしたアートプロジェクト「艶絵グレース」のクリエイティブディレクターを務める。中部デザイン協会75年誌のブックデザイン・編集に携わるなど、デザインと経営の両面に精通。公益社団法人日本グラフィックデザイン協会会員、アドビ コミュニティエキスパート。
▼サブMC
纐纈智英(アストライド-Astride- 代表)
https://www.ast-ride.com
「左脳と右脳のハイブリッド」を武器に、人の心の深層に迫るインタビュアー。行政職員として12年間、予算編成や徴収業務に従事した論理性と、音楽コンテストでグランプリを受賞した芸術的感性を併せ持つ。Adobeコミュニティエキスパートとして活動。これまでに200社以上の経営者インタビューを重ね、本人すら気づいていない「言葉にならない想い」を引き出し、ひとつの物語として残してきた。
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タイポグラフィを探求し続けるデザイナー・Mat N. Studio代表の的場仁利が、デザインの世界で積み上げられてきた「判断の原理」を経営者の言葉に翻訳し、社長の「第六感」を確かな判断軸に変えていくビジネス番組。AIがあらゆる選択肢を出力する時代に、「これは自社に合っているか」を見定める力——それが「デザイン審美眼」。毎週木曜配信。
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▼カバーデザイン:的場仁利(Mat N.Studio)
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